趣味プロ中心。詰めの段階になると好きでやってることでもやる気が減退してくる。まぁどんなものでもたいていそうだろう。結局、細部をやりきれるかどうかっていうのが大きな差なんだろうな。
小説
- 作者:矢部 嵩
- 発売日: 2019/06/20
- メディア: 文庫
面白いと表現するべきなのかはよくわからないけど、想像力がすごいなぁとは思った。単純な設定を限りなく引き伸ばしてあの手この手で話を展開していき、そんな見え方があるのかって、感心する。
基本的に猟奇的な設定なのでどの展開にも残虐な行為が含まれるわけだけど、その前提にあるグロテスクさが裏側に溶けていく瞬間が不思議な味わいになる。これを安易に現実の、僕が見えてない犠牲というところに結びつけて語るのもどうかとは思うところだけど、そういう方向に一瞬気が向くところもある。
それよりは徹底的に示される無意味さの方をメインで考えたいところではあるか。この中で行われる文化の発展を無意味というとき、その批判は現実にも跳ね返ってくる……みたいなやっぱりそういう語り方をするんじゃないってば。
教訓を学び取ろうとかじゃなくて、虚構として想像力が駆け回っているところが好きだぜ。そんな感じで。
音楽
まず単純に作者の名前が好きで引き込まれるところはある。どういう感じの意味合いなんだろうな。サリー、知る、あたりのキーワードからだと、僕は心理学実験のサリー・アン課題を思い浮かべるところだけど、まぁ邪推かな。
楽曲としても、最近特に僕はこういうの好きだよなって思う。いくらかの寂しさと肯定を混ぜることでしか持てないのだという感じがする。