日記

日記です

20210119

 暇つぶしに共通一次試験の現代文を解いていた。

 評論、小説を一気にやって30分程度。このサイトの解答を信じることとして、評論の方は1問ミス、小説の方は半分近く間違えるという感じだった。正答を言われてから見直してみればそちらの方が正しそうだとは思うが、解いているときは不思議と変な深読みをしたり読み落としたりしてしまう。落ち着いて見直せば、という問題なのかな。

 評論の方のテーマが面白かった。妖怪という概念の変化について、一度キャラクターとして無害化した後に私的内面の不可解さにより復権するという構造を見出すのは自分の中にない見方だった。時代考証がどこまで正確なのかはわからないけど、ある程度の説得力は感じる。

 近代以降の不安の浮かび上がり方は、「個人」という概念が実態に即していない(のに「個人」というものが自明にあると思われがちな)面があるからではないか。そのあたりの齟齬に妖怪が根付く。

 妖怪とか民族的な伝承は城平京も好むところなので、この本そのものを読んでいるかはともかく、こういう思考に対して通じているところはありそう。人文的な教養をもっと得たい。