日記

日記です

20191208

 いろいろ予定もあったので研究室には行かず、基本的に引きこもっていた。

漫画

やがて君になる(1) (電撃コミックスNEXT)

やがて君になる(1) (電撃コミックスNEXT)

やがて君になる(8) (電撃コミックスNEXT)

やがて君になる(8) (電撃コミックスNEXT)

  • 作者:仲谷 鳰
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: コミック

読みながら書いたメモは雑すぎるので畳んで置いておくとして * 最初かなり残酷なスタート。スタートが強い
* 「外面はいいんだよあの人」
* 不条理恋愛ホラーノワールじゃん
* 小糸侑の読書傾向!
* 「居間で寝とる」 んー、強い!
* 作中劇の作りが良い
* 「叶さんこわいなあ」それ! さすがに強すぎるという気もするけどまぁここはある種のオラクルが入るのでも良いところなので個人的にはほとんど気にならない(気にしたくない)。
* 合宿やば、なんだこの空間。これを思いつくアイデア
* 4巻の吹き出しで文字を被せる描き方!
* 6巻冒頭の佐伯沙耶香が絶望的に良い
* これを作中劇としてやられたらたまんねぇわな
* 7巻のあとがき、観測説だ

 予定通り1巻から読み直して初見の7,8巻まで一気に読んだ。まぁ最後の2巻に関しては順当に着地させましたねという印象で、物語の都合上ここで大きく動くということは流石になかった。読み直してみると最初からかなり残酷なスタートをしていることに気付かされ、最後の展開までかなり構想通り進んだのではないかと感じられた。そういう首尾一貫した物語はやはり好きだ。

 やはり物語的なピークは6巻あたりにあると思っていて、特に作中劇の出来が良いから、それが転換点になるのだという説得力がすごく強い。転換点を作品世界におけるエピソードではなく演劇という創作で描こうとすること自体が創作に対する肯定を示すことにもなるわけで、この構成は本当に素晴らしいな。ここを契機とした七海燈子の解放され方の描写も胸のすくものがある。

 しかしやはりこれだけ質の高いものを投げつけられても(だからこそ)この傾向の作品は僕の理想の方向ではないとも感じた。それは端的に7巻のあとがきに表れていると思っている。『虚構世界の存在論』でも読んだ覚えがあるんだけど、創作が「虚構世界を作者が観測した記述」なのか、「作者が創造していくもの」なのかという違いの話で僕は後者が好きなのだと思う。なんというか、もっとラディカルでビビッドで観念的かつ派手にやるみたいな……。それは描き方の問題でもありテーマの問題でもあるとは思う。結局僕が好きな作品は、最終的に「人間性の否定」に着地しているものが多い気がしてならない。そういうものばっかり好むのも良くないよなぁとは思うんだけど……。

小説

朝が来る (文春文庫)

朝が来る (文春文庫)

 ほぼ接点もなくよくわからない某会が読書会の課題本に選んでいたので読んでみた。しかしあまり好きな方向性ではなかったかな。わからん、特に後半の、そういう疲労感は僕にはわからないものなんだ。

 しかし氏の感想を見ると虚構と現実の関係について真剣に考えられていて、こういう発想の持っていき方が僕にはさっぱりできていないなとかなり反省した。

ゼロ年代的な新本格ミステリ、ゲーム的な現実と社会派の融和

 ううーん、見えない。蒙が啓かれてない。読み解きという過程がさっぱりできていない。ここを成長させていけば僕の読書体験ももっと豊かなものになるんだろうか。エンターテイメントの消費から一歩踏み越えなければならないところがあるんじゃないかと感じるところはある。果たしてそれができるのか。

その他

 やや憂鬱。自分と似たようなことを考えている、感じている人と仲良くなりたいとは思わないんだけど、そういう人がどこかに存在していて欲しいというような気持ちはある。本質的にはそれは別に現代の人じゃなくても良いわけで、だから本を読んでいるので十分だとは思うんだけど、せっかくインターネットがあるならなんとかそっちでも探してみたいという気分にはなる。よくわからん、まだどうすればいいのかさっぱり見えてこない。難しい。