日記

日記です

20210715

 昨日は久しぶりに日記の更新を忘れていた。正確には、記事を書くところまではやっていたのに、投稿準備をしていなかった。少し業務での事情が変わって早く起きる必要が出てきていて、つまり早く寝る必要があって、こういうミスが発生する。仕事に生活が乱されるのは愉快な話ではないけど、お金を稼がなければならないので。

読書

 このシリーズは思い出すたびに「巻数は少ないのに印象的な話が多い」という気持ちになるわけだけど、その理由の一つがこの巻だと思う。2巻でここまで一気に話が進むんだった。それぞれ記憶としては独立するようなキャラクターが3つほど一気に存在感を持って話に関わってくるものだから、密度の高い物語に思える。

 魔女について。僕の好きな作品には、メタフィクションというところまではいかないけれど、虚構としての都合の良さに対する言い訳を成立させるようなキャラクターが出てくることが多い気がする。このシリーズで言えば未来視だとか、あるいは別の作品で言えば神ごときキャラクターが物語の中核に居るとか。救いのない、現実的な、つらい話を読みたいわけじゃないけど、単に奇跡が起きるという展開にも完全に納得しきれない感覚もあって、虚構であることをある程度前提としてむしろそれを逆手に取るくらいのことをしてくれると受け入れやすい。

 この巻の方がヒロイン・春埼美空のあり方が自分の記憶の感じと近く、雑な言い方になるが河野裕っぽいと思える。一段抽象的なレベルで悩み始めるというか。それでいうと主人公側もわりと自嘲と露悪と自己犠牲的な側面が1巻よりもやや強めに出てきて、らしさが強まっているのかもしれない。


 好きな作品を相変わらず好きなのはそれで良いんだけど、やっぱり最近の作品なり、ここ数年で新しく触れた作品でちゃんと好きになれたものがあまりないというのも裏側の事実としてあるわけだから、なんとかしたいところではある。