日記

日記です

20190430

 休日はいつもつらい。自由だからだ。なんでもできる時間をいかに過ごすかが人の価値を規定する、そのような考えが頭の中にある。よくわからない価値観を内面化してしまっている。しかし外部によらない価値観なんてものは本当に成立しうるのか?

 言葉で100回語るよりも実際にやったことがもっとも自分のやりたいことを示していると信じている。今日という日で行った行動こそが僕のやりたかったことであり、行為が意思にすり替わる。VehicleとRiderという図式を作った瞬間、その主従は反転し、Riderの意思はVehicleの意思で塗り込められる。この反転が幾重にも重なった結果としての回路であるところの人間。

 谺健二『赫い月照』を読んだ。僕が無知というのもあってどこまでが現実の話でどこからが創作なのかがわからなくなってくる。特にそういう幻想ホラー的な要素が強い序盤から中盤にかけてが面白かった。反面、それを物理トリックとして明確に解明してしまうと底が知れたという感覚を抱く面もある。人が狂っていく描写は怖い。物理的な殺人よりも。殺人事件が、本当に現実にも起こったのだという話にはやはりリアリティを感じられていないというのが正直なところだろう。シリアルキラーの存在に僕はそこまで興味を惹かれないが、気になってしまう人がいるということも理解はできる。僕の守備範囲ではない。他の人が拾えばいいものだ。

 こんなに何もしていないのにどうして時間は過ぎるの。