昼から出社。作業が重いというよりは心労が強い日々。実験が無事上手くいくまでは、ずっとこうだろう。
小説
かねてから評価が高いことは知っていたけど、実際にとても良かった。僕がこんなに直線的な、絡め手なしのストレート勝負にここまで感じ入るのも珍しい。
昨日から立て続けてこんなに優しくて勇ましい話を読んだものだから情緒がおかしくなってしまう。世界の自転が遅すぎる話だ。そのことを、痛切になんとかしたいと思うロマンチストの話だ。
僕もそういうことを願っていたはずなんだ。でも僕は弱かった。僕にはプログラミングという武器しか選べなかった。もちろんそれは部分的に有効ではあるし、おかげで本来の自分からすると不相応なほど良い思いをできているのだろうけど、世界を回すには全然足りていないとばかり感じる。
僕は基本的に僕自身のことを全然信用していないし、考え方としては嫌いなところも多いけれど、ごく一部分として、なにか綺麗なものを志向するところは――もちろん僕がそう思っているのだから――好ましいと感じるところもないわけではない。
久しぶりに物語に溺れて感情がぐちゃぐちゃになる時期だ。こういうことになる頻度も減っている気がする。死ぬまでに、あと何回？
