日記

日記です

20190926

 いやぁ、今日はもう木村九段がすごかったという日でして。豊島将之伝家の宝刀先手番角換わり腰掛銀を華麗に打ち砕いてのタイトル奪取なんて、この世で何人できようか。62手目△5三桂と打った手が102手目に△4五桂と躍動して決め手になるあたり会心という他ない指し回しである。個人的には76手目△5二飛車が雅趣に富む一手のように感じられた。自分だったらすぐ△5五歩あたりから暴れにいってしまいそうだが、ここでじっと我慢するのがプロの技というものだろうか。

 出勤日だったのでほとんど棋譜中継を追いかけるだけだったが、出かける前に初日の分を並べているところだけは観ることができた。駒を手前に打ち付けてからスッと滑らせて指すやつがかっこいい。名人の手つきにゃまだまだ風格が感じられんぜ。

木村がおもむろに鞄から今日の棋譜を取り出して、見ているうちに人知れず涙を拭いていた

 やっぱり、競技者っていうのは、良いよな。