日記

日記です

20210927

 永井均の「わたし」に関する考察は興味深いと思うけれど、でもやっぱり読んでから初めて不思議に思うようなところもあって、もとから自分の中にあった問題ではないという気もする。

 やっぱり自分が一番最初に抱えた悩みっていうのは自由意志の感じられなさであり、それは大学受験期に、勉強するべきときに、頭ではそうとわかっていてもできなかったという体験に依拠するところが大きい。なんかそういうしょうもない、ありふれたところに悩みの源泉があることをダサく思ってしまうところはあって、逆に自他問題のような哲学的悩みを幼いころから感じている方がかっこよさそうに見えて、そちらに寄せるような態度を取ってしまいがちなんだけど、そうじゃないじゃんって心の底では気づいている。

 『スパイラル 〜推理の絆〜』に自我を打ち立てられて、理性主義者として育ったのに、自分のことを理性的に制御できなかった。そういうところを見つめ直さないとどうにもならないなというのが昨日今日での感想だったりする。そういうのが自分について真に重大な問題であり、またそういうものを恥じてなんか哲学的に深そうな問題へすり替えようとするところももう一つの重大な問題だ。

 そして社会人になって、理性は行き先を見失いつつある。どこを戦いの場とするのかもわからなくなって、リベンジの機会すら失われて。どこへ行くのか。