日記

日記です

20200704

 午前中はゲームをしてて、午後は読書とちょっとだけ作業。作業時間は1時間54分。

 小説はこの前の『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』がすごく良かったので、余韻を残すため小説は回避して新書を読んだ。

 わかりやすくて面白かった。こうしてみると識字率の異様に高い現代というのも変な時代なのだなぁと思えるが、そこを過ごしているとそれが当たり前になるものだ。こういう巨視的視点に立つとやっぱりなんらかの意味で現代は「進歩」していると思うし、それが行き着く先を見たくなる。もう全然本の内容とは関係ないけど、情報科学は若い学問で、だからこそ可能性を感じる。


 「分人」という言葉自体は(概要含めて)少し知っていたし、この本の冒頭にも「本書の内容は、多くの人が既に知っていることである」とあったのでちょっと舐めてかかったところはあったけど、とんでもない、なかなか良い本だった。(帯はダサいが……)

 学問分野としては複雑系とかと関連したりするのかな。そういう意味では、分人の構成として(本なども含む)他人との相互作用を重視している点は重要かなと思った。まぁ読書だと"相互"作用なのかどうかは微妙そうだが……。孤独が悪いと言われると厳しくなってしまう。

 あとは愛の定義として「その人といるときの自分の分人が好き」としていたのもなかなか切れ味があるかも。自己肯定感を分人に対して適用しようという考え方は僕の中にはなかったので今後考えなきゃいけない。やはり個々でも孤独であることはかなり不利に思えてくるが。

 ロボット(チャットボット、対話システム)が分人化できないという点は確かに問題で、記憶とパーソナライズが課題としてはずっとつきまとうんだろうな。こういったものはデータが取りにくくて学習が難しそうなので……。(Siriとかがどの程度パーソナライズされているのかは知らない)。あとは身体が一つであるということと精神的には分人化しているという差についてだよな。チャットボットは身体がないのでどうしても一つの個体として見られてしまうんだろうか。

 ただやはり分人概念はモデル・考え方であって真理(とは?)と言い切れる類のものではないとは思っていて、「こう考えると生きやすくなるかもよ」が最大の効用ではあるけど、「生きやすくなることになんの意味がある」はまだカウンターになり得るのかな。

 僕の純粋至上主義と分人主義は必然的に噛み合わないところがあるので、いつかちゃんとバトルをしなきゃいけない。でも今日はなんか疲れているのでまた今度……。