日記

日記です

1028

 今日は件の演劇人間とご飯を食べに行った。迷った末に、結局この前の日記に書いたようなことを話してしまった。僕は泣きながら話していたし、感じやすい彼も泣きながら聞いていた。

 3年間苦しかったという個人的な部分を言うところが一番詰まってしまった。でもそこがないと演劇を観に行く不誠実さが伝わらないから避けては通れない。こういう話をするのは好きではないのに。

 僕は自分が他人に愚痴を話す状況が嫌いだ。他人と会うときは「楽しませよう」という気持ちがなくてはならないと思う。別に僕は面白い人間ではないし、多くの場合失敗に終わるわけだけど、それでもこの気持ちを失った状態で他人に向かうことは想像したくない。

 今日はある種のイニシエーションになったのだと思う。まだ成人したとは認めないが、僕の精神はきっといくらか歳を取ってしまった。若さを失いたくない、個人的な感情について延々と悩んでいたい。でもこれはいつか終わりが来るものなのだと感じてしまった。それが無性に悲しかった。

 彼には良い作品を作って欲しい。自己満足とかで妥協せず、他人に何か伝える、伝わることを追求してほしい。それが僕にとっても希望になる。創作したこともない僕が偉そうに言うべきことではないと思うけど、創作者に望むのはそれだけだ。