日記

日記です

0908

 ペンギン・ハイウェイを観た。お姉さんというのは探究心が向かう対象そのものという感じなのだな。だから実体としては消えるし、概念としては残り続ける。

 ボーイ・ミーツ・ガールものに近い展開だとも思うけど、出会いが描かれていないのは不思議なところでもある。しかし探究心というものをほぼ生まれついて持っているような性質であるように考えるならばこの表現が良いのだろう。もちろん、ある日突然探究するべきものに出会う、ということもあるはずだが。

 (一般に)少年が純粋だというのは幻想に過ぎないのかもしれないが、ここではそれでいいのだ。研究者の持つ純粋な探究心の象徴である。

 全体的に個々のモチーフを概念として取り出して虚構世界に描き出すというやり方が僕の好みであった。原作も読んだことあるはずだが、ここまでスッキリまとまっていたか。もっとごちゃごちゃしてわけがわからない印象を受けたという記憶だけが残っていたが。

 なぁ僕は少年のようなこの純粋さを失いたくないんだよ。たとえそれが表面上だけの猿真似だとしても。死ぬまで猿真似していれば、本物に近づけるだろうか。

 僕が飲酒、喫煙、その他もろもろ年齢制限があるものを一切やりたくないのはそういうことなんですよね。「狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり」とは徒然草が言うところですが、「少年の真似とて大路を走らば、即ち少年なり」ですか?